ピティナ・ピアノステップ

もっとも身近なアンサンブル 「連弾」の魅力

もっとも身近なアンサンブル 「連弾」の魅力

連弾は、ピアノと2人の奏者がいればできる、いわば「最小のアンサンブル」。ソロとはまた違った面白味や学びがあります。
2015年度に連弾でステップに参加した方は2,781組おり、お友だちと、ご家族と、指導者と...さまざまな形で「共に音楽を作る喜び」を体感しています。

今回は、実際に連弾でステップに出た参加者、そしてアドバイザーの先生から連弾の魅力を伺いました。

ある参加者のお母様からの感想
有田宗平君:現在中学1年生。昨年11月に教室のお友だちと連弾で
岩国秋季ステップに参加

クラブ活動のハンドボール全国大会を控え、ピアノを味わっていくには時間がいまひとつ足りないと感じていた時に、ステップでの連弾、合唱の伴奏のお話がありました。

ピアノ=女子のイメージがあり、彼自身も色々な想いや悩みがあったのですが、かつての自分と同じようにピアノの魅力に惹きこまれていく連弾相手のりょうやくん─6歳の小さなお仲間との連弾を通じて、はじめてピアノに出会い、輝くステージでの演奏がどんなに楽しかったかを思い出すように...これまでとはガラリと変わって自発的に取り組む姿勢が見えてきて、時間の無い中、自身の課題をこなす力がつきましたね。責任感というのでしょうか。

連弾をさせて頂くことで、お互いの音色を身に纏ったり、息遣いを感じたり、二人で「この音はどんなにしょうかね?」などと話しては合わせた時に自分の足りない部分を自分自身がどうしたいかを見つめることができたのかな、 と感じています。
ゆとりある時間ではないけれど、こうして仲間とともに取り組める喜びがあり、独奏ではつかむことが出来ない、二人で仕上げていくことでこそ感じられる不思議な何かが連弾にはあるのでしょうね。

デュオを通して「絆」を学ぶ
松永晴紀先生これまでにアドバイザーを49回務める。著書「ピアノ・デュオ作品事典」(春秋社)ほか、ピアノ・デュオに関する著書を多数執筆

デュオの魅力は、二人で弾くことによって音も増え、響きも多彩になることです。それだけでも楽しく、まさに「アンサンブル」の魅力と言えるのですが、当然、二人の間で意見が異なって衝突することもあります。でも、それぞれが真剣に作品と向き合い、お互いの音を良く聴き合っていると、意見の違いを超えて、音楽そのものによる「絆」を強く感じることができます。また、デュオ作品にはまだまだ知られていない作品も多く、いくら探しても、録音がない場合も多くあります。そんな作品をあれこれとアイデアを出しあいながら弾いていると、「絆で結ばれた音楽の探検隊」の気分になります。それもまた、ソロとは違った音楽の楽しみ方と言えるでしょう。

【広告】
youtube
X
LINE友だち追加