ピティナ・ピアノステップ

アドバイザーは手で語る 土居知子先生

アドバイザーは手で語る

ステップの開催は年間約500地区。のべ1500名の先生方がアドバイザーとしてご協力くださっています。アドバイザーの先生方が何を思い、感じ、アドバイスを記すのか、その根源を探ります。

土居知子先生(指導会員/京都府)

曲の面白みを自ら発見し、反応できる感性を

今回のトークコンサートでは、モーツァルトの「きらきら星変奏曲」のみを取り上げました。最初の10分で、『変奏曲」の面白さについてテーマと各変奏のモチーフを交えながら解説し、残り10分で通し演奏するという形を取り、誰もが知っている「きらきら星」のテーマがモーツァルトによってどのように変化・展開されているか、「簡単」ではなく「シンプル」な構造から何を読み取るべきかを考えてもらえるようなコンサートを目指しました。

子どもたちは先生に言われたとおりに弾くのは得意ですが、「こう弾きたい」という思いを引き出し、「音楽的文法」も正しく表現させるのはとても難しいです。近現代の華やかな曲であればそれなりに聞こえますが、バロックや古典のシンプルな作品ではそれが露わになってしまうもの。

音楽を続ける以上避けては通れないモーツァルトの1作品の中に、どれだけ才知やパワーが込められていて魅力にあふれているのかをぜひ知ってもらいたいと思いました。自分で曲の面白みを発見し、それにリアクションする感性を刺激できる時間になっていたら嬉しいです。

(会報314号より)

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