アドバイザーは手で語る 成瀬ゆかり先生
ステップの開催は年間約500地区。のべ1500名の先生方がアドバイザーとしてご協力くださっています。アドバイザーの先生方が何を思い、感じ、アドバイスを記すのか、その根源を探ります。
成瀬ゆかり先生(正会員/岩手県)
あくまでも 「参加者のためにこそ」という運営
私はプレアドバイザー(研修)として相模原1月、そして初アドバイザーとして千石春季地区の皆さんの演奏を聞かせていただきました。地元の盛岡では岩手支部の事務局として、運営を担っておりますが、アドバイザーという立場にたって初めて見えてくることがたくさんありました。
たとえば、どんな参加者に対しても「今日は貴方が主役よ!」という思いが、司会の話し方、運営の気配り、ちょっとした間の置き方に感じられるのです。つまりアドバイザーとステーションが一体となって、参加者にただ演奏の場を与えているだけではなく、参加者の意欲と技術の向上、そして継続を手助けしているのです。
ステップは、こんなにも「参加者のためにこそある」と、今さらながら外に出て実感させられました。
ステップの場合、いろいろなホール、いろいろなピアノを相手にするだけに、「普段の練習通りに弾ける」ことが必ずしも良いことではあり ません。アドバイザーとしてその点は常に意識します。舞台や客席の大小、形状、そしてピ アノの機種などの条件に応じた演奏が求められます。ステップを通じて、音楽がさまざまな要素や関係性の中で成立していること、毎回のステージで異なる表現の可能性があることを学ぶことができるのです。
(会報321号より)
あなたがこれまで受け取った中で心に残っているアドバイザーのメッセージや、アドバイスに関する印象的なエピソードや要望がありましたら、ぜひお聞かせください!
アンケートはこちら