新しい可能性に気づくことができる場

ステップの参加者は多種多様です。そのステージを演奏の完成形を披露する場として参加している人もいれば、現時点での演奏に一度アドバイスをもらうことを目標に参加している人もいます。一人ひとりの曲の仕上がり段階に合わせて、今の演奏がより映えるようなアドバイスができれば、と思っています。

たとえば、小さなお子さんは音楽に関わり始めてからまだ日が浅いです。ある先生からは直すべき箇所、とみなされてしまう部分でも、見方を変えれば「個性」となる可能性も秘めています。ステップでは、複数のアドバイザーからコメントを貰えるので、様々な評価やアドバイスを糧に、自分の長所・短所を決めつけずに音楽との関わり方を模索し続けてほしいと思っています。

一方グランミューズの方の場合は、音楽との携わり方が様々です。コンクールという具体的な目標を持ってステージに立っていらっしゃる方もいれば、音楽を人生の友として続けている方も いらっしゃいます。それぞれが、人生の中で音楽をどのように考えていらっしゃるかを想像しつつ、感動のポイントをお伝えできるようメッセージを書いております。

アドバイザーとして各地をまわっていると、その数だけ演奏に出会うことができ、こちらが改めて気づかされる部分も多々あります。ステップは、ステージを通して自分自身が成長できるだけでなく、他の人の演奏を聴くこともできます。音楽を通して学ぶことができる、最高の場ではないでしょうか

（会報323号より）