ピティナ・ピアノステップ

オーケストラとコンチェルト共演(湘南9/24)

湘南秋季
日時:2006年9月24日
会場:ヤマハ藤沢ホール
実施事務局:PTNA湘南藤沢ステーション

9月24日、湘南秋季にてオーケストラとのコンチェルト共演ができるステップが開催された。生のオーケストラとの共演は、ステップでは初の試み。指揮者に中島良能先生を迎え、19名のメンバーによる地元の湘南ヤマハフィルオーケストラがご協力くださった。

ピアニストにとって憧れのコンチェルト

ステップにオーケストラとのコンチェルトを取り入れるに至った経緯とは?湘南藤沢ステーション代表の金子彩子先生にお伺いした。金子先生がオーケストラとの共演企画を考案はじめたのは昨年の秋頃。1年ほど前だ。「コンチェルトは、ピアノ学習者にとって永遠の憧れ。いつか実現させたい」「でも個人で実現させるのは難しいから、ステップに取り入れ、生徒たちにその体験をさせてあげたい」という思いが金子先生を動かした。以前から懇意にしていた中島先生に依頼、湘南ヤマハフィル講師オーケストラが協力してくれることになった。湘南ヤマハフィルは、ヤマハのシニア愛好家のための2管編成オーケストラだが、約4人に一人の割合でプロの現役演奏家が講師として演奏に参加している。今回のオーケストラは、その講師たちによる編成である。藤沢市は、藤沢ジュニアオーケストラや藤沢市民オーケストラがあったりと、音楽家が多く音楽の盛んな地域でもある。

「合わせ」は念入りに

今年春頃から参加者を募ったところ、すぐに10名が集まり定員に達した。7月16日に、まず出演者全員の顔合わせ。指揮者の中島先生から「モーツァルトのコンチェルト」についてのレクチャーを受ける。8月末には、指揮者とコンチェルトパートのピアノ伴奏での初の「合わせ」のリハーサル。本番の3日前には、オケ団員を含むフルメンバーでのリハーサルを行った。

10名の参加者がモーツァルト協奏曲を熱演

とうとう迎えた本番。参加者は、中学生、音大生、ピアノ講師、JAZZピアニストまでとそのプロフィールは幅広い。モーツァルトの協奏曲20番、21番、26番の中からひとつの楽章を選択して演奏する。中でも注目を集めたのは、JAZZピアニスト田中信正さんのモーツァルト協奏曲第21番 第3楽章だった。ライブ感あふれるJAZZ風のアドリブで最後のカデンツァを弾き終えると会場からは、ブラボーの歓声があがった。 参加者10名のうち、9人は初のコンチェルト体験。「ピアノとピアノではなく、'他の楽器にのせるピアノの音'を感じられた。'音楽を共有する体験'ができてうれしい」「初のコンチェルト体験はひどく緊張したが、皆に聞いてもらえて嬉しい」「コンチェルトは実は6回目。やっぱりモーツァルトが一番いいですね」などと演奏後の参加者は、興奮気味に語ってくれた。

また指揮の中島先生とステーション代表の金子先生よりコメントをいただいている。
「総じて参加者のレベルが高いことに驚いた。少ないリハーサルで、芸術的な部分にまで意見交換する共演ができたことが嬉しかった」(中島先生より)
「オーケストラの伴奏、つまり弦や管の音を吸収して、ピアノがどんどん変わるその生徒たちの感性に感動した。楽器店の方の協力でリハーサルなど会場を使わせていただいたことに大変感謝している。」(金子先生より)

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