ピティナ・ピアノステップの軌跡
1997年4月5日(土)東音ホール(ピティナ本部事務局内)で初めてピティナ・ピアノステップが開催されました。24年が経過し、ステップは多くの経験・成長・感動と共に歩んできました。ステージを通して参加者の研鑽に寄り添い、活力を次への駆動に変え、今なお音楽を人生の一部とする参加者を励まします。今回は、これまでのステップの成長を振り返り、ステージの可能性を再確認したいと思います。
1997年に始まった「ピティナ・ピアノステップ」は初年度20地区。瞬く間に各地で開かれ、4年後の2000年には110地区が開催されます。
ステップには3名のアドバイザーがお見えになります。先生が、セミナー講師として地元指導者との交流をはかる機会にもなりました。
また、参加者の思い思いの演奏に対し、アドバイザーがどう励まし、学習継続を促すか、初期の段階から議論がなされてきました。
各実施事務局の発案により、様々な形でのステップをこれまでに実現させてきました。
ステップ開催の告知、各支部・ステーションの取組みをリアルタイムでお伝えすべく、各組織のアカウント設置を進めています。
今後、ピティナHP「ピティナコミュニティ」内でリンクする等進める予定です。
コロナ禍で誕生した「動画収録型ステップ」は、アドバイザーに動画を視聴いただきメッセージをもらいます。地区により、鍵盤がくまなく見えるよう撮影のアングルを設定するなど工夫しており、直接会場で聴いてもらうものとは別に、新しいメリットがあります。
海苔漁師を本職とする徳永義昭さんは、ピティナ・ピアノステップのご参加が40回を超えます。人前で演奏する機会の多い徳永さんに、ステップの活用等について聞きました。
ピティナ・ピアノステップをどう活用されていますか?
まずステージを「楽しむ為に」参加しています。また、アドバイザーの先生とはそこでの「出会い」と捉え、毎度メッセージにお書きいただくことを課題にさせていただいています。
ステップの良さをどんなところで感じますか?
色々ある中で、アドバイザーの先生との交流です。時に直接会話して助言頂けることもありますし「うちのステップでも弾いてください」とお誘いを受けることもあります笑それは、ステップを通じていろんな先生に聴いてもらえる側面から来ていると思います。
「子供を楽しませる」という視点もお持ちのようですね?
ラ・カンパネラは5分45秒程度ですが、フリーステップで8分または10分で申し込むことがあります。演奏前後に手品をするのですが*、それは、聴いている子供達が喜ぶ姿が見たいという考えからでした。音楽を通じて、人と人が繋がり合う素晴らしさを、実感しています。
- 事前にアドバイザーの先生にお断りをしたうえで
あらためてステップの歴史を振り返り、戸沢先生が発案されたこの仕組みが本当に多くの方々に愛されて大きく大きく育ってきたのだと実感しました。
24年と言えば、私が初めてステップに参加させた生徒がもうお母さんになり、その子どもがステップデビューする日も近いと思うと本当に感慨深いです。
コロナ禍も数々のアイデアで乗り越えて来ました。ここからまた皆様のお知恵を拝借しながら新たな発展、成長を目指して参りたいと思っております。
文部科学省による令和三年度社会教育功労者が発表され、元・理事(現・顧問)の戸沢睦子先生が受賞することが決定しました。
戸沢先生は、1997年にピティナ・ピアノステップを創設し、ピアノ指導者のボランティアによる運営を基盤とした交流と研鑽の場を全国に普及させ、社会教育の振興に貢献しました。ピティナでは令和3年まで10年間、理事を務めました。
表彰式は、11月5日(金)に代表者による式典とそのオンライン配信という形式で行われる予定です。