ピティナ・ピアノステップ

こんなステージ発見しました!Vol.43

こんなステージ発見しました!
ステップ参加者インタビュー Vol.43

久しぶりの更新となりました。今回は、先月のステップで継続100回表彰を達成したエピソードをいち早くご紹介します。

継続100回表彰は、初参加した地区で大好きなショパンを
内藤みゆきさん(岡山・家族会員)
倉敷秋季地区 2021年9月19日(日)

倉敷秋季ステップにて継続100回表彰を受けられた内藤みゆきさん(家族会員)は、地元・岡山で英語スクール「ミユキアカデミー」を20年に亘り主宰されるベテランの英語の先生。本職の傍ら、スクールのある自宅に「プルニエ」と名付けたピアノサロンを併設される程に熱を入れるピアノ好き。そんな内藤さんに、100回に至る道のりをお伺いしました。


小さい頃のショパンへの憧れが原点

5歳から近所の公民館でピアノを習い始めた内藤さんは、小学2年生の頃に見たテレビシリーズ『赤い激流』で演奏されるショパンの「英雄ポロネーズ」を聴き、「いつかこの曲を弾きたい!」と強い憧れを持つようになりました。高校1年生の時に、縁あってその番組のピアノを担当していたピアニスト故・柳井修先生に師事することが叶い、それ以来ブランクがあったものの、4年前に先生が亡くなるまで、長く師事されていたそうです。

大学で上京し、就職、結婚、子育て、そして地元に英語スクールを開校する間は忙しく、ピアノから遠ざかっていましたが、息子さんがピアノを習い始め、グランドピアノを購入したのを機に「弾かないともったいない!」と16年ぶりにピアノレッスンを再開しました。

「年に一度は人前に」と始めたステップ

レッスンを再開してからは、「年に一度は人前に立って演奏しよう」と心に決め、ステップに参加し始めたのが2005年。40歳を迎える頃からコンペティションのグランミューズ部門にも挑戦し始めました。自分と同じように、「ピアノが大好きで、本職もがんばっている大人」が全国にたくさんいることに励まされ、これを機にアマチュアの大人のピアノ仲間が増えていきました。

全国決勝大会にて スクリャービン「左手のための小品Op.9」を演奏

その頃から右手にジストニアの症状が出始め、利き手の右手が思うように動かず、何度もピアノを諦めかけた時がありました。しかし、「私には左手がある」と柳井先生と二人三脚で左手のための曲で挑戦。2012年にB2カテゴリーで全国決勝大会まで行き、憧れの王子ホールで演奏できたことは、最高の想い出だそうです。今でも調子の悪い時もあるけれどなんとか両手演奏ができるようになりました。ここまで弾き続けてこられた背景には、ご家族、先生、ピアノ仲間、ステップの存在が欠かせなかった、と語ります。

100回の継続を支えたもの

長いブランクの後ピアノを再開した頃には、年に1回でも弾ければと思って始めたことでしたが、ステップやグランミューズのコンペでぐっと演奏機会が身近なものになりました。「始めたことは10回はやろう」と決めているという内藤さん。グランミューズも10年参加し、ステップも10年目で50回表彰を受け、その頃から100回継続を意識するようになったそうです。

ピアノを続けて来られた理由は大きく3つありました。1つ目は、ステップ参加を通して全国の素晴らしい先生方とのご縁をいただけたこと。中でも故・多喜靖美先生には室内楽の魅力を学ばせていただきました。2つ目は、ショパンが大好きという気持ち。100回のステージの内、半分以上はショパンを弾いているそうです。3つ目は、グランミューズの存在が大きいと語ります。温かく、そして真剣にピアノを愛する人たちとの交流や弾き合い会は、その度にモチベーションアップ。「右手のハンディでつい塞ぎがちになる自分を、いつも明るく叱咤激励してくださる先生方にも、感謝しかありません」とも。

継続100回記念のステップは、「原点に戻る」という意味で、ステップに初参加した「倉敷」の地区で、「ショパン」を弾きたい、という気持ちが強く、コロナ禍で開催日程が狂う中、一生懸命調整して「倉敷秋季」ステップに合わせました。ショパンのバラード3番を演奏したステップ当日には、継続表彰の賞状とともに、100回のピティナのステージ記録の冊子をもらい、感無量になりました。

記念ステップのプログラムと、100回の参加ステージを記録した冊子
どんなに格好悪くても、志したことは諦めない

小さい頃からピティナっ子だった現在大学生の息子さんと娘さんにとって、自分のピアノに向かう姿は、決して格好いいものではなかったと思う、と語る内藤さん。でも、何度落ち込んでも、どん底になっても、格好悪くても、一度始めたことは諦めないという姿勢を、自分が弾き続ける後ろ姿で見せていきたい。そして、ピアノを続けていることで、素晴らしい仲間と一緒に幸せな時間を過ごしている姿を見て、大人になってもピアノを続けてもらえたら、という気持ちを明かしてくださいました。

10年前には「自分だけでなく、みんなが音楽を楽しめる空間を作りたい」という想いで自宅にピアノサロン「プルニエ」を併設。プロ・アマ問わず様々な方を招いてサロンコンサートを開催してきたほか、地元にアマチュアピアノサークル「プルニエ岡山」を結成。将来の夢は「おばあちゃんになってもショパンを弾き続けること!」。そして、このサロンが老若男女問わず、音楽を愛する方たちのさらなる交流の場となり、また、地元の若手演奏家のサポートもできる存在になれたら、と夢を膨らませています。

継続参加を支えてくれた家族
継続表彰って?

継続してピアノを学び、人前での演奏にチャレンジしたことをたたえ、ステップのステージの節目ごとに表彰を行い、表彰状と記念品を授与します。
18歳以下の継続表彰者へは、学校長あての継続表彰報告書を作成し、継続表彰状とともにお渡ししています。学校への報告は自己申告制ですので、必要事項を記入し、担任の先生などにお渡しください。
また、内申書への添付など、学校・教育機関への提出が必要な方へ、継続表彰報告書とは別に、 証明書の発行も行っています。目的に合わせてご活用ください。

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