社会人になりピアノを再開して10年超になりますが、初めてステップに参加した2009年から、色々な地区のステップや各種コンクールに夢中になって参加してきた結果、気が付けば100回表彰を迎えていました。コンペティションのグランミューズ部門には、他の社会人向けコンクールと併せて、毎年夏の一つの目標として参加してきました。仕事柄定期的に転勤があり、参加が難しい状況もありましたが、特に2020年はコロナ禍でかつてないほど仕事が繁忙となり、何かに参加する以前に、日常での十分な練習をする時間的、精神的、肉体的余力を捻出することが困難な年となりました。

このような中でも、できる範囲で続けようとモチベーションを保っていられるのは、まず単純に「ピアノを続けたい」「弾けるようになりたい曲がある」という気持ちが途切れていないからだと思います。加えて、母校の高校の先生からの「本物は続く、続けば本物になる」という言葉が常に自分の中にあり、支えてくれました。

コロナ禍で無観客になっても、ホールでライブの緊張感をもって演奏する機会を求めて、できる限り実地でのステップ参加を続けました。一方で、環境に適応したチャレンジも経験してみようと、国内外のオンラインコンクールにもいくつか参加したことも、自分の演奏を客観的に見て、聴いてみるよい機会となりました。ウェブサイトでの他の参加者の演奏を通じて、同じように耐えながら、音楽を支えに一生懸命演奏されている方が世界中にたくさんいることを感じ、さらにピアノを続けるモチベーションが高まりました。